研究者総覧

森 久美子 (モリ クミコ)

  • 看護学科 准教授
Last Updated :2024/02/02

研究者情報

科研費研究者番号

  • 60468949

J-Global ID

研究キーワード

  • 母子保健,国際看護   

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 森 久美子; 柳澤 理子
     
    今年度は最終年度で、ザンビア版母子健康手帳の完成と母子手帳を活かした妊婦健康診査システムを構築する年であったが、一昨年に引き続き研究施設があるザンビア共和国への渡航許可がでないため、妊婦健診カードやマタニティマーク、妊婦健診の啓発ポスターを現地に搬送することができず、現地での活動を進展させることができなかった。さらに、活動拠点である首都ルサカのChilenje Hospitalとのオンラインによる交流を通して活動を進展させることも検討したが、施設代表者とのオンラインアクセスが困難で、現地の情報が入手できず、訪問後の活動成果や新たな課題が確認できていない。 そこで、Chilenje Hospitalで活動を開始した時の看護部長との連絡を試みた。看護部長とは連絡がつき、活動開始当初から本活動に対して興味を示していてくれているため、次の施設候補として病院で活動が可能であるかを協議した。病院の規模がChikenje Hospitalより大きく、スタッフの人数も多く、さらに看護部長自身が助産師であるため活動のイメージが持てている。今後はKanyama Hospitalでの活動を追加し、看護部長を通じてChilenje Hospitalの情報も得て、2施設で進めていくことが確約できた。 ザンビア版の母子健康手帳作製については、以前現地スタッフにインタビューして得た母子健康手帳の掲載内容を吟味し、完成版案を進めている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
    研究期間 : 2017年06月 -2020年03月 
    代表者 : 森 久美子; 高田 律美
     
    これまで正常な妊娠経過をたどるための取り組みを様々な方向から検討してきた。しかし妊婦の生活や英語力等の個人差が大きく、日本のように妊婦に対してセルフケアを促す取り組みを一律に実施することは困難であることが明らかになった。ザンビア共和国ではハイリスク妊婦の早期発見を目的に妊婦健康診査の回数を4回から8回に増やした。自宅でのセルフケアが困難であることから受診回数を増やして医療者と関わる機会を増やすことは現状ではハイリスク妊娠予防の最も有効な手段と考える。受診に関する課題として昨年度の調査結果から①初診が遅れる②4回受診が定着していない③高血圧の割合が高い、があげられた。8回受診する必要があること、妊婦として周囲の人からサポートを受ける必要があること、高血圧とは及び高血圧のリスクを理解することの3点を目標としてマタニティーマークと妊婦健康診査カードを制作した。1日に多くの妊婦を少ないスタッフ数で対応しているのでカードの使用が負担にならないことと知識の少ない妊婦でも重要なことがわかるように情報を厳選することを工夫した。制作前に研究協力施設の病院院長と看護部長とメールでの討議を進め現地が納得する内容にし分娩件数から3年分として10000部制作した。訪問時に半年分として2000部持参した。訪問初日に産科医師および産科の助産師・看護師の代表と会議を持ち、調査結果を図表にまとめ現状を共通理解した上でマタニティマークと妊婦健康診査カードを妊婦の意識の向上とハイリスク妊婦の早期発見のために使用していくことを決定した。使用方法は訪問期間中に研究者自身が初診妊婦に対して説明および配布し、そのことを元に継続可能なマニュアルを作成し、訪問期間中の最終2日間は病院スタッフに実施してもらった。妊婦の反応は概ね良く、カードを通して確認し合う姿が見られた。その後はメールのやり取りで実施状況を確認している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    研究期間 : 2015年04月 -2017年03月 
    代表者 : 森 久美子; 高田 律美; 岡 靖哲
     
    途上国の子宮内胎児死亡を回避する医療システムの構築を目的に,ハード面とソフト面の強化を行った.ハード面に関しては,胎動計が,インフラ整備が不十分な地域でも胎児スクリーニングの機器として使用可能であることを検証したことで成果が得られた.ソフト面に関しては,対象妊婦の調査実施能力の査定を行ったことで,正確なデータを収集するための課題が明確になり,調査方法の見直しができたことが成果である.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    研究期間 : 2013年04月 -2015年03月 
    代表者 : 森 久美子; 髙田 律美; 岡 靖哲
     
    途上国の子宮内胎児死亡リスクを回避するための医療システムを開発するに当たり、社会的インフラが不整備な途上国の実情に即した簡便な医療機器(胎動計)の導入をはかる目的で、胎児のスクリーニングとしての活用法について現地ニーズの調査を行った。今後胎動計を導入した妊娠期の本格調査を開始するにあたっての、同地域の3次病院と末端医療施設で調査を実施したことで、医療間の連携も含めた医療システムの開発に繋がる成果が得られた。