研究者総覧

谷口 俊恵 (タニグチ トシエ)

  • 看護学科 講師
Last Updated :2024/02/01

研究者情報

科研費研究者番号

  • 20757455

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 臨床看護学

所属学協会

  • 障害学会   日本看護科学学会   日本精神保健看護学会   

研究活動情報

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 谷口 俊恵; 寳田 穂; 立岩 真也
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2025年03月 
    代表者 : 寳田 穂; 谷口 俊恵; 夛喜田 惠子; 西山 直毅
     
    2021年度においては、次の内容について実施する予定であった。 ①本研究の主要となる概念についての、包括的な文献レビューと分析 ②本研究課題に関連のある場でのフィールドワーク:薬物依存症のセルフヘルプ施設や、支援の場(医療関係、司法関係、教育関係など) ①については、本年度は主要な概念である「価値観」についての検討を行った。研究者らで分担を決め、社会学・哲学・心理学・教育学といった側面から、「価値観」という用語の概念や位置づけについての検討を行った。具体的には、「恥とスティグマ」「関主観」「対話」「マズロー心理学における価値」といったテーマを、アディクションの回復支援と照らし合し検討した。研究会は、年間3回(うち1回はWeb)開催し、研究者それぞれの文献レビューのプレゼンテーションをもとに、検討を行った。「価値観」という用語についての詳細な概念分析には至っていないが、中核となる考え方についての共有化をはかった。 ②は、本研究目的でのインタビュー調査の具体的な計画立案に向けての事前調査である。上記①でのレビューと分析結果とも照らし合わせ、フィールドワークの対象を絞り、実施する予定であった。しかし、新型コロナウイルス禍において対象施設や対象者への感染予防対策を考慮し、アクセスや訪問を自粛したため、フィールドワークの実施には至っていない。また、①の分析をすすめる中で、インタビュー対象者についての検討課題が明らかとなっため、フィールドワーク先について、さらに検討が必要であることが示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2023年03月 
    代表者 : 谷口 俊恵; 寳田 穂; 黒江 ゆり子
     
    2021年度は、違法薬物に依存する者の家族(親)3名にインタビューを実施した(ただし、新型コロナウイルス感染症蔓延による影響のため、インタビューは予定通り進んでいない)。インタビュー参加者はすべて依存症者の母親で、子の薬物の使用は「本人に言われて/警察が突然、家に来て」知るのだが、その事実を知る前と後とで子の様子に大きな変化がないにもかかわらず、それまでの日常生活が一変するような感覚を覚えていた。それは子が依存する薬物が違法なものであり、「犯罪」が家の中で起きてしまったことへの反応といえるものなのだが、そういったものを押し込めて、子の薬物の問題を周囲に知られないように「ふつう」を演じなければならないという苦しみを伴うものであった。また、「犯罪」であり、「警察に知られてはならない」という思っていても、切羽詰まって助けを求めた相談先は、医療機関ではなく「警察」であったことから、薬物依存症、殊に違法薬物への依存のとらえ方を象徴しているのではないかと考える。さらには、インタビュー参加者の語りには、子に薬物の問題があることを「親として」認めることへの抵抗があり、これが「言いづらさ」の根底にあることがうかがえる。 現在の進捗状況としては、インタビューデータの文字化を終え、分析の段階である。これらを丁寧に描き出すことにより、薬物依存症者の家族の抱く「言いづらさ」だけでなく、薬物依存症という疾患に対する家族の視点および家族支援のあり方を検討したい。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2023年03月 
    代表者 : 寳田 穂; 夛喜田 惠子; 高間 さとみ; 谷口 俊恵
     
    2021年度は、新型コロナウイルス感染予防対策のために遅延となった2020年度の次の内容の実施を予定していた。 ①2019年度に実施した「アディクション問題にかかわる看護職者支援プログラム(以下、支援プログラム)」後の参加者の変化についての質的インタビューデータを分析・解釈し、海外・国内での発表。 ②「①」の発表をふまえ、本課題での研究を総合的に振り返り、支援プログラムを作成し公開。 上記①については、分析をすすめた結果、本支援プログラムにおいて、支援プログラムの作成の基となった「アディクション問題にかかわる看護職者支援支援モデル(以下、支援モデル)」で期待された効果が確認された。研究成果の一部を日本看護科学学会学術集会にて発表(オンデマンド)を行った。 上記②については、総合的な振り返りをすすめた。プラグラム公開については、研修会等での対面での公開を予定していたが、新型コロナウイルス禍においては対面発表に制限が考えられるため、冊子体にて記述による内容の充実を図ることとした。そこで、支援プログラムの作成に至るこれまでの支援モデル等の研究成果や、支援プログラムの具体的な事例としてゲストスピーカーの講演内容も含め、冊子体を作成することした。2021年度は、冊子全体の構成を検討し、実践事例として2019年度の支援プログラム実施時に協力を依頼したゲストスピーカーに講演録への参加の諾否を確認し、承諾が得られた講演録について、校正の一部を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 寳田 穂; 夛喜田 惠子; 奥村 さとみ; 西澤 奈穂子; 谷口 俊恵
     
    サンフランシスコで働く看護師(計9人)へのグループインタビューの結果をもとに、アディクション(主として薬物依存症)看護に携わる看護師の考えや実践の変化について明らかにした。その結果を、これまでの研究結果(日本での看護師へのインタビュー調査)と比較検討し、看護の質を向上する上での、看護職に対する支援のあり方について考察した。また、アディクションの問題にかかわる看護師を対象として、看護師を支援するためのグループを定期的に行い(参加者10人程度)、グループで語られた内容から、支援の意義やあり方について検討した。 これらの結果をもとに、アディクション問題にかかわる看護職支援モデルの試案を作成した。