日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
研究期間 : 2018年04月 -2022年03月
代表者 : 泉 恵美子; 萬谷 隆一; 長沼 君主; アレン・玉井 光江; 田縁 眞弓; 黒川 愛子; 大田 亜紀; 加藤 拓由; 森本 敦子
今年度実施した研究内容は主に以下の通りである。
平成29年~30年度に作成したLet’s Try! 1, 2 & We Can! 1, 2のCan-Do評価尺度及びタスク例,ルーブリックやパフォーマンス評価について,学会発表を行ったり,ワークショップやセミナー,教員研修等で紹介するとともに,実際に国公私立小学校の授業実践により検証を行った。その結果,Can-Do尺度を用いた振り返りシートによる自己評価や,ルーブリックを用いたパフォーマンス評価を通して,児童の学びがどのように変容するのかを考察した。
また,新学習指導要領の観点の中で,特に「思考・判断・表現」の指導と評価のあり方を考察した。本年度は小学校中学年3・4年生用 Let’s Try! 1, 2において,全単元で,児童用テキスト,指導者用テキスト,単元計画案,デジタル教材,ワークシート等を吟味しながら,タスク設計,パフォーマンス課題,並びにCan-Do指標によるルーブリック試案など評価開発を行った。その際,深い思考を促し,対話的で協同的な学びを行わせるためにどのようなタスクやプロジェクト,話すこと[やりとり][発表]を中心としたパフォーマンス課題を単元の最終ゴールとして設定すればよいかを考案した。
一方,小学校外国語で新たに「読むこと」「書くこと」の文字指導が導入され,小中連携の大きな要因となるが,どのように段階的に指導し評価すればよいか,リテラシーの評価のあり方を研究し,実際にテスト問題等を開発し,公立・私立の小学校で実施した。また,絵本を用いた単元があるが,読み聞かせやそれらを発展させる活動について考え,ルーブリックを作成した。
科研のHPの更新を行い,『小学校英語Can-Do及びパフォーマンス評価尺度活用マニュアル~思考力・判断力・表現力及び学びに向かう力評価試案~』を公開した。