日本学術振興会:科学研究費助成事業
Date (from‐to) : 2019/04 -2023/03
Author : 茎津 智子; 長谷川 由香; 工藤 悦子; 守口 絵里; 山本 裕子; 三宅 靖子
調査に関しては遅れがあり、調査に至っていない状況である。その主な理由は、子どもを対象としたグリーフケアを実践している団体などもコロナ感染拡大などにより、その活動を縮小や休止の状態となり、調査対象を十分に確保できないことが予測され再開のめどなどを確認していた。そこで、調査内容にはコロナ禍による前後の支援状況なども含め調査をすることとした。
調査準備として社会状況を鑑み2022年度早々には調査を開始できるように調査票の作成や見直し、研究代表者の所属機関における研究倫理審査申請を行ったところである。
グリーフサポートは、わが国では阪神淡路大震災を契機に2000年以降には、子どものグリーフに関する関心も高まり、神戸にアメリカのダギーセンターをモデルとしたレインボーハウスが開設、その後も2011年東日本大震災を経て、子どもをグリーフサポートを行うNPO団体などの民間団体も増え、ファシリテーターの養成など各団体によっても進められるようになってきている。これらは社会全体が子どものグリーフケア、サポートに関心を寄せられるようになってきたところであったが、子どもたちにとってはコロナウィルス感染拡大という脅威により、身近な人たちとの接触などの制限となり、新たな喪失体験をしているという状況といえる。
全国の子ども向けグリーフサポートを実施している団体20か所余りのリストアップし各団体の主催者、ファシリテーター、ボランティアを対象とした調査準備を進めているところである。 特に調査内容には、研究当初には想定していなかったコロナ禍でのサポート活動やオンラインでの取り組みやその課題も視野に入れ調査を行う予定である。